家作りを成功させるためには、理想の土地を探す事が第一の関門です。
どんなに立派な家を建てても、生活の拠点となる土地に問題があれば、快適な暮らしを送る事はできなくなってしまいます。
これからマイホーム用の土地を探そうと考えている方に把握していただきたい、土地探しの注意点について解説します。
■土地探しと業者選びは並行して行なうこと
家づくりを依頼する業者には、
・ハウスメーカー
・地域の工務店
・建築士事務所
などがあります。
この時、依頼したい業者が土地探しも行っていれば、直接訪問し、建物とセットで希望の条件を相談する事ができます。
あるいは、自力で土地を探して不動産業者と契約した後、上記の業者に建物の建築を依頼する方法もあります。
ただし、土地が先に決まっていると、家づくりを行なう業者は、その土地の敷地面積や法規制に合わせたプランしか提案できません。
せっかく選んだ土地が、家づくりの制約になる事がないように、できるだけ、家づくりの業者選びと土地探しは並行して行いましょう。
特に、地域密着の工務店は、地元の情報や人気エリアなどに精通しており、地元の不動産業者と土地情報を共有している事もあります。
土地勘がないエリアに家を建てる時は、地域の工務店を積極的に活用してみると良いでしょう。
■過去の災害データを調べておく
小中学校・銀行・スーパー・商店街・病院・公園など、土地の周辺環境や立地から将来の夢を膨らませる前に、必ず行わなくてはならないのが、その土地の過去の災害データを調べる作業です。
・近くの川が大雨で氾濫した時、避難対象区域になっていないか
・過去に大きな地震によるダメージを受けていないか
など、自治体が提供している防災情報を元に、そのエリアで過去に起きた、または今後起こりうる災害を必ず調べておきましょう。
特に、造成された分譲宅地の購入を検討している方は、その土地が元は何に使われていたかを確認しなくてはなりません。
田んぼや池を埋め立てて造成されたエリアは、造成して間もないうちは水捌けが悪くなっていたり、地盤が軟弱化していたりする恐れがあります。
もちろん、そのような土地が、必ずしも全て危険という訳ではありません。しかし、地盤が不安な土地という事実が購入した後に発覚しても、為す術がなく後悔するしかありません。
安心して住み続けるためにも、その土地の過去の状態に納得したうえで購入し、適切な地盤調査や載荷試験などで補強を行なうと良いでしょう。
■土地の2つの顔を知っておく
昼間に訪れた時は閑静で人通りの少ないエリアでも、夕方になると車の通行量が一気に増えて、家の前の道路が大渋滞する事があります。
または、休日に訪れた時はのどかで落ち着いていた土地が、平日は近所にある学校のチャイムと校内放送が一日中響き渡るエリアだった、という事も、決してありえない話ではありません。
このように、あらゆる土地は2つの顔を持っています。
「朝と夜」「平日と休日」のように、その土地の雰囲気は、時間帯や曜日によって全く異なる事があります。
その他、「晴れの日と雨の日」の違いにも注意が必要です。
雨の日に訪れてみた所、敷地の目の前に大きな水たまりが何箇所もできていたという例もあります。
1度の見学で購入を決めてしまわず、できるだけ時間帯や曜日を変えながら、その土地を複数回訪れておくと良いでしょう。
■まとめ
全ての条件を満たした完璧な土地を見つけるのは、とても大変な作業です。
何かがクリアできても、別の何かは不安が残るなど、100%パーフェクトな土地は存在しないと考えておいた方が良いでしょう。
この時忘れてはならないのが、その不安な部分を解消する方法がないか、一度考えてみる事です。
もし、知識や行動で解消できないほどの重大な問題を抱えている土地であれば、早めに見切りをつけ、次の土地探しに移った方が懸命です。
しかし、全く心配する必要のない事を不安に感じ過ぎてしまい、理想の土地を見失うような事があってはなりません。
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