新築やリフォームで知り合いや知り合いからの紹介(工務店・大工)で失敗してきた人達を沢山見てきました。
直接の知り合いよりも、知り合いの紹介で失敗するケースが多いようです。
素人施工で失敗
実際の事例をご紹介します。
リフォーム開始が10月中旬で引き渡し予定日が11月末前後を予定していました。
リフォームの内容は、一部増築+間取り変更(和室⇒洋室)キッチン取り替え、洗面化粧台取り替え等などでした。
一般的な大工なら予定通りか、工期が延びたとしても12月中旬には終わる内容のリフォムでしたが、結果的に1月中旬完了し、落ち着かない正月を過ごされることになりました。
おかしな注文
現場監督から杉の4M×45×105の注文をもらいました。
数日後、現場を見に行くと、大工から間柱を頼んだら4M×45mm×105mmが届いたけど、在庫がなかったのか??と言われました。一般的に間柱と言えば、3M×30mm×105mmを指します。
切って使ったから大丈夫とのことでしたが、4M×45mm×105mmの方が材積が多い分、金額が高くなります。現場監督に確認すると施主から追加で貰うから大丈夫とのことでした。工務店側が間違って発注したにもかかわらず、お施主さんに追加でお金を貰うなど本来ありえないことだと思います。

リフォームでは3M×30mm×105mm以外にも、場所によっては違うサイズを使う場合もあります。
無垢材の腰壁なのに・・・見切りは・・・
床は、桜の無垢フローリング、腰壁には、杉の上小(節が小さい)腰壁の見切りと巾木はシート貼りで仕上げていました。
一般的に、無垢の腰壁なら見切り・巾木も無垢を使います。素人でもおかしいと思うレベルの仕上がりでした。
施主に一任されているとはいえ、最低限の確認は必要です。
食洗機を知らない現場監督・・・
キッチンはクリナップのクリンレディを選んでいただいのですが、納品前に食洗機がついていないことが判明しました。
打ち合わせは、現場監督と行いましたが、食洗機は必要ないとのことだったので、オプション無しで発注していました。
施主様と現場監督と私の3人で、明細を見ながらオプションを確認しました。施主様から、なぜ浄水器がついているのかとご指摘をいただきました。
現場監督がそわそわしていたので、おそらく食洗機と浄水器を間違えて発注したのではないかと思いました。
食洗機ってなに??
その後、現場監督から電話があり、「食洗機」ってなに?「浄水器」とは違うのか?
嘘のような話ですが、現場監督は、食洗機を知らなかったのです。
今の時代に食洗機を知らない建築関係者がいるとことに本当に驚きました。
施主に追加料金
納品前でしたが、キャビネットの変更が必要です。当然、追加料金が掛かります。間違えたベースキャビネットの費用も必要です。メーカーも販売店も落ち度がありませんから負担できません。
追加料金と必要無くなったベースキャビネットは、施主様が負担したようです。

畳寄せに代用したものは・・・?
畳寄せとは、畳と壁の間にできる隙間を埋める横木のことですが、一般的には、桧等の材木か建材品で仕上げます。この現場では、シート貼りの巾木を畳寄せとして使用していました。
巾木で代用するなど聞いたこともありません。現場を確認すると普通に巾木が収めてありました。
まとめ
今回の事例は信じられないかもしれませんが、本当の話です。施主様に、この工務店に頼んだ経緯を聞いたところ、知り合いからの紹介だそうです。人柄・面倒見が良いから、間違いないと言われたようです。
良い紹介の例
紹介の全てが悪いわけではありません。
紹介する工務店から実際にリフォームや新築してもらったうえで、紹介したいと思ったのであれば、良い紹介だと思います。実際の体験談からの紹介ですからある程度信頼できます。
実際に施工してもらったこともないのに、人柄などだけで工務店・大工を紹介するのは絶対に止めましょう。
紹介を受けた場合は、施工事例や評判が確認できた場合のみ依頼するほうが良いでしょう。高い買物ですから失敗しないように慎重に行動しましょう。